Nobody
Nobody
雨の朝に踏み出した
憂鬱な空にこぼれた 溜息
負けたくないと喰いしばった
折れそうな心に滲んだ 鉄の味
誰にも見つからないように
壁に向かって吠える声
聞こえていますか?
僕は知っている
叫び続けることが痛いってことを知っている
焦げ付いた悔しさも
噛み付くような祈りの中で解かしてしまえる 君となら
雨のしずく振り払った
乾く前に押し込まれた 人混み
愛の香しさは そう
不愉快な匂いに消された 帰りたい
不器用な悲しみと
無理解を嘆く声
聞こえていますか?
君は知っている
隠れた声なき叫びが痛いってことを知っている
だからこそ背を伸ばし
刺し通すような土砂降りの中へ踏み出せる 今日も君となら
聞こえているよ
僕は知っている
叫び続けることが痛いってことを知っている
誰にも聞こえなくても
君に届いていることは僕を動かす力になる
振り絞った叫びが喧騒に消されても
輝く栄光なんて手に入らなくても
君と一緒なら僕は戦える
雨は上がった
街は輝いているよ
聞こえているよ